Abstract Strategy Game Society 第12回 Abstract Strategy Game Society & The Game Party の記録 †![]() 開催日 2013年6月15日 場所 東京五反田 アーヴァイン・システムズ会議室 記録 †当会もおかげさまで12回目を迎え、主催者当初の目標であった「一年間の継続」を達成することができました。これも、参加していただいた皆様のおかげです。ありがとうございました。 第1部 Abstract Strategy Game Society 今回の発表も7件、しっかり検討するため、予定より時間を超過しての研究会になりました。 正規/参考出展
壇ノ浦の戦いをモチーフにした、土井さんの新作。船に見立てた2マス分占有する駒の上に、兵士の駒、将の駒を乗せて船を操り、敵陣を目指します。船の移動システムは、箱入り娘などのパズルに刺激されての新しい発想です。現行ルールでは、うっかりしていると数手で決着することや、千日手になる要素があり、少し工夫が必要そうです。パズル性が高い面白いシステムで、途中の局面評価などの見通しも良く、今後の修正に期待のゲームです。 LASER CRUSTERのルールを微調整して再検討です。このゲームは、手順をほんの少し変更しただけでも、ゲームの進行や戦略が大きく変化します。
イタリアのパブリッシャー主催のゲームコンテスト「第11回ベネチア・アルキメデス賞2010 特別賞受賞」を受賞した「メモマト」、考案者の太田さんは、現在製品化とパブリッシュ方法を模索しているそうで、ギフトボックスさんに作っていただいた、タイル製のボードを出展されました。2人~4人で遊ぶ、[[オセロ>Othello&&Reversi]]の変種です。駒を裏返すと、自分でも相手でもない中立のタイルになるので、オセロのようにどんどんと地が増えてはいきません。しっかりと自分のポジションを覚えておいて、終盤に逆転を狙う記憶力が重要です。 Matchmakerは、館長による手軽なImpartial Gameの提案です。紙と鉛筆(と定規)があれば遊べるのですが、遊具の工夫でゲームの魅力が上がります。このゲームはシンプルですが、ここから別のゲームの発想へつながる要素を含んでいると思います。 3,4,5,6個のキューブを連結したピースを3x3のボードに立体的に配置していく古代建築は、山本さんのゲームの中でもとても人気があります。今回は、さらに得点計算用のタイルを追加して、ゲームの進行がぐーんとよくなっています。 参考出展の古代建築は、厳密な意味ではアブストラクトゲームではありません。駒の選択は明確で隠された情報もないのですが、同じマス・駒の上に置いても、位置によって塔が崩れることがあります。厳密な意味でのアブストラクトゲームは、こうした離散的(デジタル)に判定できないような要素や、物理現象によるランダム要素を含まないということになっています。しかし、そんな定義はゲームやプレーヤーにとっては重要ではありません。このゲームは、パズル要素、戦略、プレーできる人数も柔軟で、とても面白い傑作です。 今回で3回目になるFremde Fisch、手順中の面倒な操作や合法手判定の手間を極力抑えた修正がされました。これによって、もともとのゲームの面白さを失わず、ゲームの進行が格段によくなりました。あとは、ボードサイズが8x8~12x12のどのサイズが最も面白いかを判断して、ボードとピースの形状・素材を決めればよさそうです。
1970年代に米国などで発売されたORIONというゲームシステムの紹介です。これ1つで14種のゲームと多数のパズルなどが遊べます。90度ずつ回転する正方形のテーブルが5x5に配置されています。それぞれテーブルの辺は共有されていて、その上にアーモンド型の駒が置け、テーブルを回転すると一緒に駒が移動する、とても面白いシステムです。今回は、ORIONで遊べるゲームの中から、ハンティングゲーム (Fox and Geeseの仲間)のDracoをプレーしました。壇ノ浦同様、ボードが動くゲームシステムは、普段は使わない頭の部分を活性化させないと、うっかりして頓死をくらってしまうところが要注意です。 第2部 The Game Party ![]() 優勝商品は、南雲さん考案の3三将棋を山本さんがデザインした「銀歩将棋」。 所が優勝、2位新福さんでした。表彰の後、会の発足から1年間休まず出席された土井さんに、主催者からサプライズのプレゼントがありました。 Feedback †
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