HISTORY †![]() Lewis Chessmen (ルイスの駒)は、1831年にスコットランドのルイス島で発見された70個ほどのチェスの駒です。 実物は大英博物館などが所蔵しています。 ヨーロッパの将棋がシャトランジ・スタイルから脱して間もない、12世紀頃に作られたため、「ヨーロッパで最古のChessmen」と呼ばれています。 ルイスの駒は、映画でのモチーフとしても人気があり、近年ではハリーポッターにも登場しています。 当館の展示写真は、国内で入手できる、海洋堂によるレプリカ(サイズは実物よりかなり小ぶりです)。 ![]() PIECES †駒はセイウチの牙でできており、スカンジナビアの匠の手によるものか、Viking Styleに長けた英国の職人の手によるものではないか、と考えられています。 レプリカは、大英博物館から購入することができます。1997年ごろ、館長が訪問したときは大小二種類のものが販売されていました。今はオンラインでも購入できるようです。フルサイズのものは£275です。 93個の駒が見つかっています。うち、大英博物館には67個、スコットランドのエジンバラ国立博物館に11個が所蔵されているそうです。これらの駒は、大英博物館のものとはデザインが違い、それらを元にしたレプリカも発売されているようです。 ![]() 大阪商業大学アミューズメント産業研究所の展示によると: ![]() おそらく、11~12世紀当時のルールは現在のChess以前のもので、シャトランジのルールに準じていたのではないかと考えられています。 フランク王国、シャルルマーニュ(カール大帝)をモチーフにした駒が11世紀末から12世紀初めにイタリアで造られましたが、この駒はアラブ地域の駒のデザインの影響が強く、アラブ-ビザンチン-ヨーロッパ文化の混合した駒と言われています。(写真右:大阪商業大学アミューズメント産業研究所所蔵のレプリカ) ルイスの駒は、この影響から脱皮して作られた最古のものという考えと、この種のゲームをChessと呼ぶ英語圏(England, Scotland)で発見されたことによって、ヨーロッパ発のChessmenとしての初めのものとしてあつかわれているのだと思われます。 SEE ALSO †Feedback †
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