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#ref(./KingsValley_1closeup.jpg,right,around,King's Valley)
このゲームを、すぐに遊びたい人は、こちら[[Abstract Strategy Games Online]] へ
* HISTORY [#ra8943da]
King's Valley((Copyright © 2006 Mitsuo Yamamoto and Gift Box Co., Ltd., All rights reserved))は、株式会社ギフトボックス 代表取締役 山本光夫さん(装飾工芸家、タイル作家、ボードゲームクリエーター)のオリジナル・ゲームです。
2006年10月に発売されました。

ゲームの正式名称は、King's Valleyですが、山本氏のページにある名称の''ef『エフ』King's Valley (王家の谷をめぐる戦い)''の%%%ef『エフ』%%%は、開発時の名称だそうです。

当館では、オンラインでKing's Valleyを[[体験>Abstract Strategy Games Online]]していただけます。(たぶん、世界初⌣)

King's Valleyは、Julien Kloetzer氏によって、2010年10月に[[弱く解決>アブストラクトゲームと数学#eec61fcd]]されています。
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* BOARD & PIECES [#nfefc818]
#ref(./KingsValley_2setup.jpg,right,around,King's Valley 初期配置)
各プレイヤー同色の%%%家臣駒x4とKing駒x1%%%を持ち、5x5のボードに、写真のようにセットアップします。それぞれのチームの列の中央がKing駒です。

中央のマスを King's Valley と呼びます。

どちらのプレーヤーが先手でもかまいません

- 先手の一手目は、必ず家臣駒を動かさなくてはなりません ((この制約の必要性について、山本氏に伺ったところ、「先手で王様から動かした場合、絶対手があります。それを回避するため。」とのことでした))
-- 以降の手番は、動かす駒の順番に制約はありません
- 駒は前後左右斜め、全方向に直線的に進みます
- 移動は、進行方向上の、別の駒、またはボードの縁の手前のマスまで移動させなければなりません。(途中で止まることはできません)
- 駒を取ったり、飛び越えることはできません
- 中央のマス King's Valley には、王様駒しか入ることはできません
-- 家臣駒が King's Valley に入ってしまう方向への移動はできません。(通過は問題ありません)

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* GOAL [#uf290f78]
#ref(./kv_stalemate1.jpg,right,around,Kingが動けない状態)

王様駒を先に King's Valley に到達させた方が勝ちです。

同一局面が二回現れたら千日手で、同一局面であることを指摘して、相手プレーヤーが受け状況を認めれば、引き分けです。((山本氏によると、これまでの実戦例では、千日手が現れたことは少ないようです。))

右図のようにKingが敵駒に囲まれて動けなくなったら負けです、必然的に囲まれたプレーヤーに勝ち目がなくなりますので、
負けになります。((山本氏による補足:King駒が動けなくなる局面は、実戦例からも (後一手でそのような状態になるニアミスも含めると) 結構な頻度で発生するとのことです。))
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下図は、お互いが協力しあわないと現れない局面ですが、手番プレーヤーに合法手がない状態になった場合も、手のないプレーヤーの負けです。
#ref(./kv_stalemate2.jpg,Stalemateの状態)

* Variants [#fcdf89fe]
2010年12月、山本氏から''「王の奪還」: Retrieve the King''ルールが発表になりました。敵に捕らわれた王を奪還し、王家の谷に連れ帰るのが目的のルールです。

先にも記したように、オリジナルの初期配置とルールでは、Julienによって解決されているため、お互いの王の位置を入れ替えてゲームを開始するルールが提案されました。この配置では、2010年12月時点、ゲームは解決されていません。

//[[Abstract Strategy Games Online 5 Preview]]で、このバージョンのルールを体験していただけます。
//このルールでは、先手の王を初手で動かせない制限をしていません。

* STRATEGY [#w85bdd79]

レースゲームですので、それぞれのプレーヤーのKingが、あと何手でValley入りできるか、速度計算を心がけます。家臣駒が、Valleyに隣接した位置に、最低一つは存在していなければ、Valleyに入ることはできないことは明らかです。隣接した位置に駒があれば、一手詰みがあるかもしれません。

盤上の自分の駒のポジションが有利な形になるよう心がけます。
有利な形とは、次のような場所です。
- 相手のKingはValley入りできず、こちらはできる位置に、駒が配置されている
- 自分の駒がValleyに隣接した位置にいる
- Valleyに隣接するマスに家臣を移動させられる選択肢がある位置
- 相手の手番で、相手の狙いを阻止できる位置
-- 自分の駒を移動させて、道をふさぐ
-- 先とかぶりますが、Valleyに隣接したマスにいる自分の駒を移動させて、相手のValley入りを妨害できる

完全に優位を作られてしまってからでは、数手先の相手のValley入りを阻止できなくなることもあります。相手の狙いを読み取りましょう。

シンプルなゲームですので、完全解決を目指して研究するのも面白いと思います。

ゲームを解決したJulien Kloetzer氏は、このゲームはオフェンス側がとても有利で、一度「詰めろ」がかかると、ディフェンスが間に合わない局面になりやすいため、手番を握ることがとても重要な戦略であると指摘しています。

* NOTE [#yc7aad64]
King's Valley は、山本氏の作品として当館で紹介する最初の作品です。

山本氏はCIFRA以来、多くのボードゲームを創作している意欲的なゲーム作家です。
現在一般に流通しているゲームの多くは、プラスチックや木が基本素材ですが、
工芸家、タイル作家でもある山本氏の作品は、そのほとんどにタイルを巧みに使った、
大変美しいゲームです。

[[アブストラクトゲームのおもしろさ]]でも論じましたが、
用具の与える印象は、ゲームのおもしろさの要素として、とても大きな割合を占めています。将棋や囲碁の駒、石、盤に使う木、石、貝などの素材は、着手時の音や感触が珍重されます((用具の荘厳さには、鑑賞目的としての見た目の美しさだけでなく、用具を使った時の印象が重要です。))。
King's Valleyの、駒の美しさ、手に持ったときのマッシブな感触はとても魅力的です。このゲームを購入する人の多くは、外観の美しさが第一の理由だったかもしれません。
しかしなによりも、着手時のカチッという音は、駒も盤もタイルでできているから出せる素晴らしい音色で、ゲームに触ってみないと味わえません。

以前から、山本氏の作品を紹介したいと思っていました。
ご本人は、King's Valleyは、ゲームの深度などで他の作品よりも軽めだとお話されていましたが、ボードや駒に負けないほど、美しいルールのゲームです。

- シンプルで、明解なルール
-- ゲームの進行に澱みがない
-- 局面の形勢を判断しやすい
- ユニークなルール
-- 数学的な対称美
-- 中央のマスを占拠するという独創的な発想
-- 駒を取らない、飛び越えない

決着が早い手軽なゲームですが、奥が深く、やりこみがいのあるゲームです。

当館では今後も、順次山本氏の作品を紹介していきたいと考えています。


* SEE ALSO [#y6364e6e]
#related
- [[King's Valleyのオフィシャルページ>http://www.gift-box.co.jp/logy/ef.html]]
- [[株式会社ギフトボックスのページ>http://www.gift-box.co.jp/]]には、山本氏の作品(ゲームだけではありません)がたくさん掲載されています。
- [[Logy>http://www.logygames.com/]]

* Feedback [#u1caae51]
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