Abstract Strategy Game Society
開催日 2015年7月18日
場所 東京五反田 アーヴァイン・システムズ会議室
梅雨が明け、台風の季節になりました。昨日の近畿地方は大変な大風雨でしたが、五反田では会の初め頃から夕刻までパラパラと小雨が降っています。
正規/参考出展
時間 | ゲーム | 考案者 | 発表者 |
14:00-14:23 | GoRoGo | 山本さん | 山本さん |
14:23-14:55 | Polyphenic | 土井さん | 土井さん |
14:55-15:30 | Glaisher | 正田さん | 正田さん |
15:30-16:02 | スートパズル | 上原さん | 上原さん |
16:00-16:22 | 6x6双六 | 上原さん | 上原さん |
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GoRoGo | Polyphenic |
「囲碁に中立の石を取り入れたらどのようなゲームになるか」という、実験的な試みがGoRoGoの狙いです。前回、考案の山本さんが中島と中立石の数やボードのサイズを検討した結果をフィードバックして、今回の出展となりました。ルールの性質上、地の取り合いではなく、アゲハマの数を競い合います。そのため、お互いに持つ石の数が事前に決められています。
Polyphenicは、回転する中華テーブル(ケーキを置く台)を使って「あちらこちら」から確認しながら考えさせる、3Dの積み上げ対戦ゲーム。土井さん自身が35回に出展したSeven Pillarsの完成度をさらに高めた人気作です。ゲーム大局そのものはもとより、終わってからの得点計算も3Dパズルらしい楽しみがあります。安価で魅力的な遊具をみつけて、ぜひ次会ゲームマーケットでの販売を期待しています。
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Glaisher |
13回、14回で正田さんが出展したGlaisherが、めでたくNestor Gamesから発売になりました。Nestor版のGlaisherは、駒やボードサイズの関係で、以前に出展した6路より小さなサイズの5路盤です。スタックされている駒を整数分割して一度に複数箇所に駒が移動しますので、突然不利な局面が逆転したりと、スピード感と熟考する楽しみの両方を備えたコネクションゲームです。
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す〜とパズル | 6x6双六 |
長野から初参加の上原さんは、トランプのスート4種をそれぞれ4個の駒にして、6x6のボード上で対戦するシンプルなパズルゲームを発表されました。より面白そうな初期配置や、ボードのサイズ、場合によってはボードがなくても面白いのではないかと、検討にたっぷりと時間を使ってしまうほど、多くの参加者を惹きつけていました。初期配置はもちろん、駒の模様などの遊具などを工夫すると、ずいぶんとテイストの違うゲームにもなりそうです。今後も継続して検討してみたい魅力作でした。
6x6双六は、アブストラクトゲームではありませんが、参考出展としておなじく上原さんが考案したゲームです。6x6の正方ボードの周囲を、トランプのカードをダイス代わりに周回する双六です。ルールは回り将棋を知っているなら、すぐに理解できるシンプルさが特徴です。各プレーヤー4個の駒を持って、周回しつづけるのですが、自分の駒が2個以上積まれている所は、相手の駒も自分の駒もブロックして通過できません。相手の駒が1つの所に自分の駒が停止すると相手の駒は中央の待ちスポットに飛ばされてしまい、その駒のスートと同じカードを引くまで脱出できません。これらのルールから、どちらかというとバックギャモンに近い感覚のゲームだという意見が多数でした。また、ブロックのルールが強力で、先に得点をリードしたプレーヤーはうまく相手をブロックし続けられると、逆転は難しいかもしれません。
優勝の正田さん翻訳
クニツィアのダイスゲームの本
優勝は、正田さん。2位は時田さん、3位は初参加の菅原さんでした。
考えすぎた結果か、脳が疲労困憊する人も現れ、のんびりとさまざまなゲームを楽しみました。
4部でも、「伝統ゲームのルールがどのように伝わり、衰退するか」や、次会のゲームマーケットの出展などについて、定例化している日本酒の名店でいろいろな議論がされました。