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コロナ社(2010)
ゲームAIプログラミング技術を、入り口(ゲームについての分類)から、 ゲームプログラミングの基本であるゲーム木のためのプログラミング技法、 詰将棋(df-pnアルゴリズムなど)や囲碁(モンテカルロ法の活用)などの 特定のゲーム向けの進んだ技法まで、 図や数式など適宜活用して、とてもわかりやすく解説してある。 プログラミング技術に関する本は、 サンプルのプログラムソースコードで埋もれてしまいがちな傾向があるが、 本書はここぞという部分にのみ、ソースコードを用いた説明をしている。
盛りだくさんの内容に対して、全190ページではものたりないかもしれない。 もっとくわしく、もっといろいろ語って欲しい部分もある。一方、 あまりたくさんの濃い内容が押し寄せてくると、 読み手が食傷になるかもしれない。 そうしたことに配慮してか、 本書はゲームやパズルについてのコラムも随所に設け、 読み手の興味とイマジネーションを刺激する工夫もすばらしい。