Abstract Strategy Game Society
開催日 2013年3月16日
場所 東京五反田 アーヴァイン・システムズ会議室
館長が当会の後、電気通信情報学会四国支部の特別講義とゲーム学会「ゲームと教育」研究会の2日間マラソン講演のため、写真だけ先行して会の記録を公開、記事の執筆が遅れました。
当会も、会を重ねる毎に出展ゲームのバラエティーが増え、プロトタイプでありながらも完成度の高いものが多くなりました。また、出展ゲームに関して、議論や指摘も厳しく的確になってきました。前回に続き、インドからのArvindさんは、帰国直前に参加くださいました。帰国後、2-3週後には、オーストラリアへ移住することになったそうで、当会もますます国際性が豊かになる予感が...!?
第1部 Abstract Strategy Game Society
正規出展
時間 | ゲーム | 考案者 | 発表者 |
14:10-14:30 | Whose Foods改 | 山本さん | 山本さん |
14:30-15:50 | フレムデフィッシュ Fremde Fisch(仮題) | 正田さん | 正田さん |
15:50-15:30 | 計画都市 | 土井さん | 土井さん |
15:30-15:40 | 賢者の石 | 山本さん | 山本さん |
16:00-16:10 | London Bridge | 中島 | 中島 |
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Whose Foods | フレムデフィッシュ |
フレムデフィッシュは、これまで、多くのボードゲーム、アブストラクトゲームをプレーされている正田さんの処女作です。まだ、ルールの調整や適切なボードサイズの決定が待たれる、プロトタイプを出展されました。ゲームは、本格的な陣取りゲームです。囲碁のようでもあり、一方で他のゲームとは違う図形的視点が必要で、知的興奮が得られる秀作です。合法手の判定に見落としがないようなアイディアや、駒やボードの見栄えなど、工夫の余地はありそうですが、今後期待できる作品です。
タイトル(仮題)のFremde Fischについて、ドイツ語の分からない参加者たちからの問いに対しては、「秘密」とのことでした。正田さんのドイツの彼女の名前だろうなど、様々な憶測が飛び交いましたが、本当の意味はさて... 皆さんで調べてみてください。
山本さんのWhose
Foods、前回の指摘を受けて、大幅にルールを削っての再出展です。おそらく、上級者になるとImpartial
Game特有の、局面評価が絶対的なゲームなのですが、人間ならではの見落としによる決着が楽しいゲームです。第2部のゲームパーティーで、考案者の山本さんは、全敗を喫していたようでした。
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計画都市 | 賢者の石 |
土井さんによる、空中回廊の続編とも言える計画都市。Blokus的な陣取りゲームです。地の取り合いフェーズが終わった後、取った地の上に特定の形をした建物が建てられとボーナスが得られる仕組み。2~4人でも遊べるようにしている意欲作です。駒も洗練されてきていました。建物のボーナス駒が改善されると、よりテンポよくゲームが進みそうです。
館長のマンカラ型ゲームの新作。大型のボードと、ゴージャスなポット、中央のポリダイアルが特徴です。選択できる手の幅が広く、一般的なマンカラのルールよりも、一段深く考える必要がある、本格的なストラテジーゲームになっています。
第2部 The Game Party
今回出展されたゲームは、対戦時間が比較的長い(15~30分/局)のゲームもあり、それらのゲームを楽しんだ人は、あまり対局数を消化できず、軽いゲームを数多くこなした人が好成績をおさめました。
優勝はインドから参加のArvindさん、2位が山本さん、3位は野村さんでした。 優勝商品は、山本さんのSkips。
成績は別として、ゲームの検討も対戦も大いに盛り上がりました。パーティーの熱気は、恒例の懇親会会場まで引き継がれました。