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HISTORY

Epaminondasは、アメリカのゲーム作家、カードゲーム作家 Robert Abbott*1の作品です。 Epaminondasは、イギリスのPhilmar Ltdが1975年に商品化したのを皮切りに、ドイツのゲーム・パブリシャー Bütehorn Spiele や Hexagamesなどで商品化されてきました。Abbott氏によると「1970年代の終わりには市場で見かけなくなってしまった」そうなのですが、最近(2010年)になってスペインのNestrogames社が改めて発売しました。Abbott氏はボードを折りたたんで持ち運びが簡単、今までの商品の中で最もよくできている、とこのバージョンを推奨しています。

Epaminondasは Abbott氏が、Sid Sackson の book A Gamut of Games (1969) で紹介された やはりAbbott氏が考案した Crossing *2というゲームを、斜め移動がより長く取れる 12x14のボードで遊ぶ形に発展させたものです。

Crrosingの「発展バージョン」を制作した際、Abbott氏はこのゲームにEpiminondasという名前をつけました。ゲームの中で駒が切れ目無く並んだ状態を「ファランクス」と呼ぶため、「ファランクス陣形」を発明したテーベの将軍 Epaminondasの名をゲームの名前としたのですが、これは「大きな間違いだった。Crossingの名前を残しておくべきだった」と語っています。

このゲームは、参考文献/世界のゲーム事典でも紹介されています。

BOARD & PIECES

 Epanminondas 初期配置

12x14のボードを使い、白黒各28個の駒を使います。 互いのベースライン とその次の行(ランク)に上図のように初期配置します。

手番では、自分の駒を1つ、またはファランクス(後述)単位で動かします。 先手は白、以降交互にプレイします。

単独駒の移動

駒を1つだけ移動させるときは、縦横斜め何れかの方向に、1マスだけ動かすことができます。 単独の駒は、他の駒が配置されているマス目には、移動することができません。

ファランクス

2個以上の同色の駒が縦横斜め何れかの方向に1直線に並んで配置されている状態をファランクスと呼びます。

ファランクスの移動

ファランクスは、一度に全部そろって移動することができます。ファランクスは、構成している駒数分のマス目の数までを上限として、全部揃って移動します。 ファランクスの移動は、並んでいる駒の方向(前方向または後方向)のみです。横方向、斜め方向への移動はできません。(3個のファランクスであれば、移動は、並んでいる方向に前後1, 2, または3マスです。)

ファランクスは分割して動かすこともできます。 1つの駒は1マス、横、または斜め方向に移動できます。 また、ファランクスの連続する2個以上の部分を、分割して並んでいる駒の方向に動かすこともできます。

Epanminondas Phalanxの移動

ファランクスは、別の駒をキャプチャーするとき以外、別の駒が配置してあるマス目には移動することはできません。

ファランクスのキャプチャー

ファランクスは、単独の駒、または構成している駒数よりも少ない敵のファランクスをキャプチャーすることができます。キャプチャーされた駒は、盤上から取り除かれます。

相手が単独の駒であれば、その駒まで移動することでキャプチャーできます。 相手がファランクスであれば、そのファランクスの先頭の駒の配置指定あるマス目まで移動し、そこでとどまることでキャプチャーできます。

Epanminondas Phalanxの分割移動

配置によっては、ファランクスの一部である単独駒を、キャプチャーすることも可能です。(上手右のケース)

GOAL

相手のベースラインに駒を進めることができれば、勝ちです。 ただし、次の相手の手番で、その駒がキャプチャーされないこと、相手の駒が自軍のベースラインに到達しないこと、が条件です。

これだけですと、後手の黒が先手の完全なコピー・プレイをした場合、ゲームは引き分けになってしまいます。そこで、上記の勝利条件に加え、その一手が、左右対象の配置を成立させることになる場合、ベースラインに駒を動かすことはできない、というルールがあります。

SEE ALSO

Last-modified: 2017-02-01 (水) 03:10:43