松浦政泰(編集)
本邦書籍(1984)
明治40年(1904) に博文館より出版されたオリジナルを旧かな遣いのまま復刻した本です。
本書は、日本で古くから遊ばれてきたカルタや影絵などの遊戯と西洋から伝わったチェッカー、Queen's Guardsなど、当時は珍しかったであろうアブストラクトゲームとともに、ピンポン他800もの東西室内ゲームを、多分日本で最初に編纂したものです。
西洋伝来のいまでも変わらずポピュラーなゲームたちが100年以上前にどのように日本で紹介されていたのか、また、黒んぼ泣かせ、大工困らせ、一と三のさツさ立ち、など、タイトルだけ見てもどんな遊びなのかまったく見当もつかないような愉快なネーミングの和製ゲームたちがどのように遊ばれていたのか、非常に興味深く、日本における遊び史の貴重な資料となっています。
ちなみに、日本で今もよく遊ばれる「ハンカチ落とし」は、西洋でのオリジナルが「スリッパ探し」だったものを、筆者がスリッパをハンカチに代用して日本に紹介したのが定着したものだそうです。