Omega Chessは、1992年にDaniel Macdonaldによって生み出された、チェスの派生ゲームです。
10x10の四隅の斜に一マスずつ加えた特殊なボードを用います。
写真のように初期配置します。最下段、内側の8マスには通常のChessと同じ駒を 同じように配置します。Rookの外側に、Omega Chessで新しく加えられた、Championを それぞれ対象の位置に、同じくボードの外にはみ出したマスにはWizardを配置します。 Pawnは、都合10個ずつ二段目に配置します。
先手番は、白もしくは色の薄い方駒を使います。
駒の働きや、キャスリングなどの特殊な動きも通常のChessに準じます。
Chessと同様に、 相手のKingを詰めれば(チェックメイト - Checkmate)勝ちです。
引き分けの条件も、ほぼChessと同様です。
残った駒だけでは、Checkmateできなくなった時には引き分けです。
ボードが特殊な形(Wizardの配置される付け出しのマスの存在)であるため、 通常のChessと同じ残り駒の条件では、詰まない形が生まれてきます。詳しくは、 オリジナルサイトに引き分けになる残り駒の組み合わせが掲載されています。
自分の手番で、相手にチェック(王手)されていない状態で、合法手がない状態になると、ステイルメイトと呼び、引き分けになります。
同じ局面が三回現れる場合、手番のプレーヤーが三回目の局面になる手を指さずに千日手成立を指摘すると引き分けになります。
Perpetual Check(同じ王手の繰り返し)= 同じ局面になるのCheckの連続と、CheckをされているプレーヤーがCheckの連続を避けられない場合も、 この条件にあてはまり引き分けです。*1
50手以内にポーンが一度も動かず、駒の獲得がなかった場合、どちらのプレーヤーも引き分けを申告できます。
一方のプレーヤーが引き分けを申し込み、相手のプレーヤーが合意すれば引き分けになります。
通常のChessに対して、
といった拡張をしたゲームです。日本の古将棋(中将棋、大将棋、etc...)にあった方向 と同様なルール改変です。極端に、駒の種類を増やさず二種類、しかも既存の駒に 対して強力とは言えない駒を加えたことで、ルールを複雑にしすぎず、大味にもならない 穏やかな拡張を実現しています。
また、ボードが、n×nの正方もしくは長方形でないことから、従来駒(特にRookは、付け出しマスには入れない)の価値にも変化が生まれました。オリジナルのサイト情報には、以下のような駒の価値を参考値として掲載しています。
Pawn=1, Knight=3, Bishop=3, Wizard=4, Champion=5, Rook=6,
Queen=12
Pawnの初手に三マス進められるルールも、ボードを大きくしたことからスピード感を 損なわないための味付けです。