アブストラクトゲームと数学 コラム 2
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このページでは、The Ring Worldで使っているボードの数学的性質を検討するページです。
左の図の、大きな円の半径Rで、外周に配置した円の半径rを表してみましょう。 外周の円の中心を結ぶと正八角形になります。また、図の、pqは、小さな円の中心を通る大きな円の接線です。この接線をそれぞれの円について引いてできあがる図形は、正八角形です。ですので、角poqは円周の1/8の半分ですので、θ=π/8 です。 ということで、
r/R = tan(π/8)
rは、
r = R・tan(π/8)
と表せます。
この図形は、Ringの中に相似な図形を持つフラクタル形状を成しています。この図形のフラクタル次元は、元の円の半径をRとすると、一つ下の階層の円が8個、その半径は、R・tan(π/8)になるので、
log1/tan(π/8)(8) = log10(8) /log10(1/tan(π/8)) およそ 2.36*1
となります。
この図形は、階層を掘り下げていくと、一体どれくらいの大きさになるのでしょうか。 フラクタルの階層がどんどん増えると、図は無限に大きくなるのか考えてみましょう。
はじめの階層の円半径を1として、階層数を0から数えると、n階層の図形の半径rnは、
t = tan(π/8) として、
rn =
t0 +
t1 +
... + tn
とべき級数となります。
ここで、-1 < t < 1 なので、べき級数 rn は収束します。
級数が何に収束するのか忘れてしまった人のために、少し詳しく書きますと、
式a : rn =
t0 +
t1 +
... + tn
の両辺にtをかけて
式b : t・rn
= t1 +
t2 +
... + tn + tn+1
を得ます。そこで、式aと式bから、
t・rn -
rn =
tn+1 -
t0
(t-1)・rn
= tn+1
- 1
rn = (1-
tn+1) /
(1 - t)
rnは無限級数です。n→∞
のとき、tn+2は、 -1 < t
< 1 によって、0になります。よって、
lim(n→∞)rn = 1 / (1 -
t)
で、およそ、1.71 に収束することがわかります。
この項目は、書きかけです
右の図は、プログラムによって描いた図形です。描き方は、各階層の円を描き、一つしたの階層に8個の円を機械的に配置する作業を再帰的におこなっています。そこで、図を良く見てください(クリックすると拡大します)。場所によって、円の色が濃くなっているところがあります。まるで、円盤を積み重ねたように見えるかと思います。プログラムで描く円は、半透明処理が施してあるので、繰り返し描かれた位置が濃く浮き出るように描かれています。
ここでは、このように再帰的に図形を配置した場合、どの位置に重なりが生じるのか検討してみましょう。
この項目は、書きかけです
先に、フラクタル階層が無限になっていった場合の、この図形の径を求めました。 その際、径は収束することがわかりましたが、外周の長さはどうでしょうか。