Abstract Strategy Game Society
開催日 2014年8月16日
場所 東京五反田 アーヴァイン・システムズ会議室
フランス、富山、香川など、遠方から参加していただいた皆さんを交えての開催です。
正規/参考出展
時間 | ゲーム | 考案者 | 発表者 |
14:05-14:20 | KWINTIE | Fred Hornさん | 山本さん |
14:20-14:50 | 偶数 | 山本さん | 山本さん |
14:50-15:05 | ネコネクション | Stew Eucenさん | Stew Eucenさん |
15:05-15:35 | Siam | Didier Dhorbait | 中島 |
15:35-15:50 | Gobblet | Blue Orange Games (パブリッシュ) | 中島 |
15:50-16:20 | Ludus Romanus | Oxford Games (パブリッシュ) | 中島 |
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KWINTIE | 偶数 |
今回も、山本さんと交流のあるFred Hornさんの作品を紹介。KWINTIE (クインティー)は、Connect 4のような5目並べです。重厚な木製の四角柱の駒を、積み上げていく、シンプルなルールです。合法手の制限を巧みに使って相手を追い込むところが面白いゲームです。
毎回新作を発表する山本さんは、さすがアブストラクトゲーム作家の世界第一人者としての貫禄があります。今回は、研究会でミニブームになっているコネクションゲームに挑戦してくれました。といっても、設計当初はコネクションゲームにしようとしていたそうなのですが、最終的にはコネクション+得点獲得ゲームになったそうです。8x8ボード上で、対辺を直線で結べば勝ち、そうならなかった場合は、駒が直線上に偶数にならんだところのみ得点として数えるルールです。プレーしてみると、うまく積極的にプレーすれば、多くのケースで、コネクションが成立するようで、どうやら設計当初の目的を果たしているようでした。
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ネコネクション | Siam |
Stew Eucenさんの立体パズル駒を使った「猫」連作の最新作、ネコネクションは、前までのものより、より戦略性が高まり好評です。駒の数、合法手制限などがうまく機能していて、1手ちがいの激戦になることもある、よいバランスです。むやみな着手は、簡単に敗着になることがあり、立体の駒の相対的な位置を思慮深く検討しなければなりません。研究会や第3部では、勝利のための戦略が多く検討されました。中毒性のあるゲームです。
博物館から、今回は3点のゲームを紹介しました。
1点目は、押し出しゲームの雄Siamです。駒とボードが立派で、その造形に注目があつまります。押し出しゲームは、目的がはっきりしているので、局面評価が初心者にも分かりやすく、つかみはバッチリです。でもSiamは、相手の一点突破を打破する、待ちぶせ戦略や、相手の手柄を自分のものにする、寝返り作戦などがあり、奥が深く繰り返し遊びたくなるゲームです。
博物館からの2点目は、Gobbletの紹介です。館長がアメリカにいた当時に入手し、子どもたちとかなり楽しみました。完全情報の4目並べですが、一部のポジションは、記憶力を問われる過酷なゲームです。若者に圧倒的に有利なゲームで、年配者は憔悴
必至。
博物館から3点目、最後のゲームは、Ludus Romanusは、館長が英国に出かけた時に見つけた紙製のゲームです。このゲームは、珍しくほとんど知られていないかもしれません。ゲームルールとしては、「?」という部分がありますが、ローマ時代、古の世界を彷彿させるデザインも参考になるだろうと出展しました。
ゲームの副賞として、草場さんから「なかよし村1000回記念タロットカード」をいただき ました。
優勝は、なんと山本さん、2位が中島でした。優勝賞品のみ、山本さんがゲットしました。記 念マグネットは、3位のフランスから参加のStephaneに贈呈となりました。
ここ数回の第三部は、出展作品や注目ゲームのブラッシュアップが中心です。ゲームをプレーするだけでなく、どうしたら面白くなるか、最良の組み合わせはなにか、必勝手順はないのかなど、夜が更けるまで検討が続きます。