Aggressionは、Pencil & Paper Gamesにも分類できる、手軽に遊べる アブストラクトゲームです。2人で遊ぶのが面白いゲームですが、3人以上でも 遊べます。
Aggressionとは、他国への武力侵略の意味です。つまり、戦争をモチーフにしたゲームで、ボードゲームで大ヒットしたRiskやAxis & Alliesなど、戦略ゲームを思いっきり抽象化したような、個性的なアブストラクトゲームになっています。
国内の書籍では、参考文献/おもしろゲーム実戦本と参考文献/世界のゲーム事典、いずれも松田道弘著、に紹介されています。 海外の書籍では、参考文献/Family Fun and Gamesに解説されています。
いつから遊ばれているのか、誰の発明なのかについては不明です。
紙と人数分の(できれば)異なる色のペンを用意します。紙は大きなものがよいでしょう。 ゲームは、いずれのフェーズもはじめに決めた順番のターン制で進みますので、 プレーする順番をジャンケンなどで、決めておきます。
はじめのプレーヤーが、紙の中央あたりに閉じた曲線(楕円でも丸でもなんでもかまいません)を描きます。これが、一つの領域になります。
次のプレーヤーは、この領域の外の一部を囲むように、次の領域を描きます。 この操作を繰り返して、領域の数が20(2プレーヤーゲームの場合、このぐらいのサイズが妥当)になるまで領域を作り続けます。
各プレーヤーは、100unitの軍隊を持っています。この軍隊を、領域に割り振って行きます。
はじめのプレーヤーが、任意の領域内に配置する軍隊のunit数を書き込みます。色ペンでないときは、数字と一緒に、自分のイニシャルなど相手と識別できる記号を書き込んでください。
次のプレーヤーも同様に、まだ空いている任意の領域に軍隊を配置してください。
この操作を順に、すべての領域に軍隊が配置し終わるか、誰もが100unitの軍隊を配置してしまうまで、繰り返します。100unitの軍隊を配置終えてしまったプレーヤーは、もう配置できませんので、このPHASEの残りのターンはパスすることになります。
配置の仕方によっては、空き地で残る領域が生じることがありますが、ゲームの進行上問題はありません。
左は青のターン、領域dに7unitの軍隊を配置しました。右は赤のターンで、領域aを5unitの軍隊が駐屯しています。
軍隊を配置するとき、一緒に紙の端にでも、配置したunit数を書き、配置するたび合算していくと分かりやすいでしょう。
いよいよ戦闘開始です。
プレーヤーは、自分のターンで、攻撃する敵の領域を選択します。 攻撃する側は、攻撃対象の領地に接する、自分の領地の軍隊のunitの 合計が対象領地の軍隊よりも多ければ侵略成功です。 等しい場合は侵略できません。 複数の領域から軍隊を送れることに注意してください。 侵略に成功した領域は、軍隊の数字を線で消し、侵略したプレーヤーの印を付けておきます。
領域を飛び越えて侵略することはできません。
一度侵略された領域は、誰も侵略することができません。
図左は、青のターン、領域gからbに10unitの兵力で侵略しました。 変わって右は赤のターン、領域dを侵略しますが、単独の領地では敵の兵力7unitを上回ることができません。hとaもしくはeを加えれば侵略成功です。
どのプレーヤーも、これ以上侵略できる所がなくなった時点で、 自分の領地の多いプレーヤーが勝ちです。兵士の数に関係はありません。
PHASE 2での軍隊の配置を工夫します。バランス良く配置しないと、多くの領土は確保できません。
PHASE 3では、侵略の順番に注意します。順番によっては、侵略ができなくなってしまうような孤立した領域を作ってしまうことがあります。
Aggressionは、アブストラクトゲームの中でも、ユニークな特色を持ったゲームです。また、紙とペンさえあれば手軽に遊べるものですので、ぜひプレーしてみてください。