ここで紹介するのは、9x9の盤のTablut(タフル), よりマス目の多い盤(~15x15~21x21など)はHnefatafl(フナファテフル)とも呼ばれる、5世紀のはじめから遊ばれている、バイキングのゲームです。
このゲームは、スカンジナビア半島から、スコットランド、アイルランド、アイスランド、ロシアなどで広く普及しました。バイキングは、このゲームを欧州からインド、ペルシャ、イラクまで持ち込んだと言われています。
日本ではあまり知られていませんが、欧米のおもちゃやでよく見かける非対称な二人用包囲ゲームです。
写真のようにセットアップします。 ボードサイズは15x15はもとより、さらに巨大なものまで、いろいろあります。写真は9x9のもの。
セットアップ画面の中央が白のKingです。
すべての駒は、Rookと同じ動き(縦横任意の距離)をします。 駒を飛び越えることはできません。
King以外の駒は、中央のKingのマスを通過することはできますが、そのマスに留まることはできません。 (ルールによっては、四隅にも入れないようにすることもあるようです。)
駒は、敵駒を二つの味方駒で、縦か横をはさむと捕獲できます。 コーナーに居る駒は、その駒を移動できないように縦横を押さえることで捕獲できます。 Kingも相手駒を取る時に、他の駒と同じように使えます。
相手の間に自ら入り込んだ時は、捕獲されません。
ただし、Kingの捕獲は、四方向を囲まなければなりません。ボードの端かKingの領域の隣に居る場合は、三方向で捕獲されます。
黒の攻撃が先手です。
白のKingを盤の四隅に脱出させるか、黒駒をすべて捕獲すると白の勝ち。
黒は、白のKingを捕獲すれば勝ちです。
Tablutは、地域やボードのサイズ、初期配置、Kingの脱出位置の違いでゲームの名称が異なります。
Game | 読み*1 | 遊ばれている地域 | ボードサイズ |
Brandubh | ブランドゥ | アイルランド | 7x7 |
Fitchneal | フィッチネル | アイルランド | 7x7 |
Ard-Ri | アール・リ | スコットランド | 7x7 |
Tablut/Tafl | タフル | フィンランド/スカンジナビア半島 | 9x9 |
Tawlbrydd | タウルブライド | ウェールズ | 11x11 |
Hneftafl | フナファテフル | 北欧 | 主に11x11~13x13 |
Alea Evangeli | アレア・エヴァンゲリ | アングロサクソン民族 | 19x19 |
先後で戦略が異なります。両方プレーしてみるのがよいでしょう。
写真は米国で発売されている製品版のパッケージ