Strato Chessは三次元チェスです。 John N. Hansen Co., Inc.から1973年に発売されました。
写真のような通常のChessボードが3階建てになったボードを使います。 どちらかのプレイヤーが1階、もう一方が3階に、自分のChessmenを初期配置します。
はじめの手番は白です。 どちらが白になるかは、通常くじ引きで決めます。 黒は後手番ですが、その代わり、1階(一番下)か3階(一番上)のどちらの「階」に自分のChessmenを初期配置するか、決めることができます。
駒は、基本Chessと同じで、配置も動きも同様です。 Pawnは、進行方向の相手陣一段目まで進むと、PawnとKing以外にプロモーションします。 アンパッサンやキャスリングもあります。
ただし、通常のChessに加えて、上下の移動についてのルールが加わっています。
すべての駒は、次の例外を除き、その初動で、階を移動しなければいけません。
付属のマニュアルでの表記が不明瞭であるため、ゲームとしての整合性が取れる解釈を加えます。
階を移動するときは、階を垂直に移動したマスから、各駒の本来の動きを移動先の階でおこなうと解釈するのが符号するようです。
捕獲は、階を移動しない場合におこないます。(階を移動する場合、ターンが2回に分かれるため、捕獲を同じターンでおこなうことができないためです。)
前進するPawnは、隣接するマスにいる敵のPawnに捕獲される可能性があります。この攻撃をダブル・ムーブによって避けることはできません。 ダブル・ムーブをおこなうときは、敵のPawnに捕獲される可能性があります。 また、En Passantによる捕獲は、すぐになされなければなりません。そのターンで捕獲がなされなければ、次回以降のターンに持ち越すことはできません。
もしもKingを直接攻撃する動きをかける場合は、プレイヤーは、Checkと声をかけます。(声はかけなくてもよいです。)Checkをかけられたプレイヤーは攻撃をかわすか、ゲームをあきらめることになります。
攻撃をかわすためには、Kingを動かすか、攻撃している駒を捕獲するか、攻撃の道筋に別の駒を置いて攻撃をさえぎる、のいずれかの方法をとります。
Checkされた状態を回避できないとき、KingはCheckmate (=Mate)の状態になります。
Checkmateするための捕獲は、関係する駒がすべて同一の階にいなければなりません。
通常のChessと同じ条件下でキャスリングができます。キャスリングしたKingとRookは、同じ階に止まるか、二つそろって、隣の階に移動するか選択できます。
相手のKingを詰めれば(チェックメイト - Checkmate)勝ちです。
引き分けの条件など、通常のChessと同じです。
ルールの記述にが曖昧な部分があることや、三次元の動きを立体のボードから認識するのは難しいことなどから、楽しくプレーできる人は限られているかもしれません。
右パッケージ写真も、マニュアルでのボードのセットアップの指示(上からボードを見たとき、すべての段のマスが同じ色になる)と異なる絵になっています。
Alice Chessとルールを比較してみてください。