四人将棋は、1993年に島根県平田市*1太田満保(当時の)市長によって考案された、4人で対戦する将棋です。
9x9のボードを使い、写真のようにセットアップします。 将棋と異なり、36枚、5種類(歩兵, 銀将, 金将, 飛車, 玉将)の駒を使います。
将棋と同じ駒の動きです。成駒も同様です。
4人が敵対し合うシングルスと、向かい合った者同士でチームを作るダブルスがあります。
自陣と向かい合う陣地の三段目に入ると成ることができます。 通常の将棋と同様に、成りは行き場のない駒でない限り自由に選択できます。 また、成りの権利のある場所から移動するときにも成りを選択できます。
手番は、通常時計回りです。 ただし、王手がかかると、間を飛ばして、王手がかけられたプレーヤーの手番になります。王手がかかったプレーヤーは、直後の手番で王手を防がなければなりません。 複数の人が同時に王手がかかった時には、それらのプレーヤーの間を時計回りに手番が廻ります。
将棋と同じく、取った駒は自分の持ち駒として使うことができます。
二歩、打ち歩詰めは禁じてです。
いずれも、敵方の玉を詰めることを目指します。 他人の駒を利用して、自分の手番で敵玉を詰めても、手番のプレーヤーが詰めたと判断されます。
二人の玉を詰んだ状態でゲームが終了します。 玉を最初に詰められた人が4位。次に詰められた人が(例え、先に誰かを詰めていても)3位です。残った二人は、詰めた相手の人数が多い方が上位。ゲーム終了時に、二人のプレーヤーが一人ずつ詰めた場合は、詰めた玉も含めて、自分の駒の枚数の多い方が上位になります。駒の枚数が同じなら、後から詰めたプレーヤーが上位です。
一人目の玉を詰めると、詰められた玉は詰められたプレーヤーの手番で、裏返しにします。この着手を玉裏といって、一手として数えます。この駒は、盤上の障害物として、取ることも移動することもできなくなります。この後、この人の手番はスキップされることになります。
一人目の玉を詰めたプレーヤーが、詰められた陣営の駒を(玉を除き)自分の駒とします。その際、盤上の駒はそのままの向きで使います。征服された駒の成りは、詰まされたのプレーヤーの成り位置のままです。後に取った駒を張る時は、自分の向きに置きます。
一人でも詰んだら、その時点でゲームが終了します。詰まされたチームは負けです。
自分の手番での着手による、味方への王手は禁じ手です。相手の着手によって、味方の玉へあたりができるのはかまいません。
味方の駒を取って、自分の駒にするのは合法手です。
持将棋はほとんど現れないようです。
同じ局面が四回現れる前に手を変えなければなりません。四人将棋では、自分の直前の手番を持つ(右側の)プレーヤーの玉に王手した時に限り、千日手の形が現れます。 王手を含む千日手は、攻め側が手をかえなければなりません。
王手による、手番のスキップに注意しましょう。
ダブルスとシングルスでは、まったく異なるゲームになります。
興味を持った人は、参考文献/四人将棋入門が必見です。
通常の将棋盤と、駒二組があれば四人将棋を遊ぶことができます。 盤は、正方形のマスを持つものが理想で、通常の将棋盤より大きいマスのものがあつかいやすいようです。
写真で掲載している、専用の盤と駒をゲームショップなどで、手に入れられることもあるかもしれません。
4人将棋セットの販売情報が、下記の図書に掲載されています。(1994年時点の情報なのでご注意ください。平田市は市区町村合併により出雲市になっています。)
(財)平田市地域経済振興センター
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