Horseshoeは、アジアで古くから遊ばれていたゲームで、 インドでは、Do-guti、中国では、Pong Hau K'i、韓国ではOn-moul-ko-no と呼ばれています。The Oxford History of Board Gamesでは、移動のゲームのカテゴリーの中で 最も単純なゲームとして紹介されています。
Horseshoeは、おそらく中国が起源ではないかと推測されています。
Horseshoeという名称は、英語での呼び名で、ゲームボードの形状を表した、 文字通り馬蹄のことです。
写真は、パズルコレクション(アシェット・コレクションズ・ジャパン)で 「欠けた輪」の名称で配布されたHorseshoe。
Pong Hau K'iに、どのような漢字が当てはまるか調べましたが、中国語圏のWebサイトから、このゲームの名称で情報はみつかりませんでした。 中国語のWikiでは、裤裆棋 (ku dang qi : パンツの意味で、盤の形状がパンツに似ているからだそうです。)の名称で、子供のために作ったゲームとして紹介されています。英語圏では、HorseshoeもしくはPong Hau K'iの呼称が一般的なようです。
写真のように駒を配置し、各プレーヤー自分の色を選択し、交互に着手します。
駒は、ボード上の線に沿って、空いている目まで移動できます。
パスはできません。
相手をStale Mateにすれば勝ちです。(最後の手番をプレーしたプレーヤーが勝ち)
ページ上の写真の状態が、終局の図です。
先に記したように、Horseshoeは、アジアを中心に広く遊ばれていました。 各地域で、ボードの形状など少しずつ異なっているようです。
Best Board Games from Around the Worldにも、Horseshoeが掲載されていますが、 ボードの形状が異なります。また、初期配置では、ボード上に駒は置かず、各プレーヤー3個ずつ駒を手持ちにして開始します。一つずつボードに駒を置き、手持ちの駒がなくなってから、移動を開始します。 おそらく編者が意図的に、オリジナルのHorseshoeをアレンジしたのではないでしょうか。
Horseshoeは、
など、多数の英語書籍で紹介されています。いずれもほぼ同様のゲーム名称やボードを掲げていることから、情報源はHistory of Board Games Other Than Chess Harold J.R. Murray もしくは、The Oxford History of Board Games ではないかと考えられます。
増川氏の盤上遊戯にも、同様の図の掲載がありますが、 中国の三棋(サム・キ) = Morrisの仲間としてあつかわれています。 History of Board Games Other Than Chess Harold J.R. Murrayに記述された内容を、不確かな状態で紹介されたのかもしれません。
ゲームの詳細解析は、
等があります。