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コレクション

Morris Games

Morrisには、数多くの派生が世界中にあり、Board and Table Games from Many Civilizations等に記述されています。本館では、Zillions of Gamesで動作するプログラムも参考にして整理しました。

Morris
Board Game
Three Men's Morris ボード1 または Three Men's Morris ボード2 Three Men's Morris
Jarabadash ボード Jarabadash
Marelle ボード1 Marelle
Luk tsut k'I ボード Yih / Luk tsut k'I
Tapatan ボード Tapatan
Achi ボード Achi
Picaria ボード Picaria
Tant Fant ボード Tant Fant
Modern Seega ボード Modern Seega
9 Holes ボード Nine Holes
Les Pendus ボード Les Pendus / Les Pendus (Oldest Moves)
Tsoro Yematatu ボード Tsoro Yematatu
Shisima ボード Shisima
Five Men's Morris ボード Five Men's Morris
Six Men's Morris ボード Six Men's Morris
Nine Men's Morris ボード Nine Men's Morris
Eleven Men's Morris ボード Eleven Men's Morris
Twelve Men's Morris ボード Twelve Men's Morris
Morabaraba ボード Morabaraba (Umlabalaba)
Dara ボード Dara (Doki, Derrah)

HISTORY

Morrisの仲間で、現在もっともポピュラーなゲームは、Nine Men's Morrisでしょう。その派生ゲームは世界中に数多く存在しています。

Morrisが、認知されている背景には、 中世ヨーロッパでのファミリーゲームとしての大流行があります。 その伝搬については、ギリシャまたはフェニキアの商人たちが北ヨーロッパに伝えたとも、 北アフリカ起源のアラビア人たちが南ヨーロッパに伝えた、とも推測されていますが、正確なところは分かっていません。

Morrisの名については、古いフランス語"merel"(コイン、カウンターの意味)が起源であるとも、南ヨーロッパにゲームを伝えたかも知れないとされる"Moor"(北アフリカのイスラム人。アラブ人とベルベル人との混血。)が変化したものであるとも、(盤の形が似ていることからか)Square danceの一種Moorish danceに由来するとも言われています。

Three Men's Morris(斜め線の入ったバージョン)*1Nine Men's Morrisの盤が、エジプトの町Kurnaの寺院の屋根に彫られているのが見つかっています。寺院が建立された後すぐに彫られたものであれば、ゲームは紀元前1400年くらいから遊ばれていたことになりますが、少し時代が下ってから彫られた可能性も高いといわれています。

紀元前1年にローマの詩人 Ovidが著した Ars Amatoriaの 中にThree Men's Morrisに関する記述があります。その盤が建物の中で数多く見つかっていることから、ローマ時代には広く遊ばれていたと思われますが、それらの盤が、どの時代に、どこから建物に持ち込まれたかを特定することができないため、ゲームの起源を知ることは困難です。盤は通常、木製か石製でしたが、富裕層向けに象牙製のものもありました。

Three Men's Morrisは、中国では孔子の時代、紀元前500年ごろ Yihという名前で遊ばれていました。 現代においては、Luk tsut K'iという名で中国南部に残っています。 紀元6世紀ごろまでにはルールや解説を記述した本が多く著されていることから、ゲームが広く知られていたことが分かります。中国南部では1950年代になっても遊ばれていました。

1300年代のイギリスで、ゲームは盛んに遊ばれたようで、カンタベリー寺院やウェストミンスター寺院などの椅子に、修道僧によって彫られたと思われるMorrisの盤が見つかっています。

時代を経て、Six Men's Morrisがヨーロッパで広く遊ばれるようになりました。このゲームは中世イタリア、フランス、英国で人気を博しましたが、16世紀までには廃れてしまいました。

ゲームはさらに洗練され、今日、ファミリーの中でもっとも広く遊ばれているNine Men's Morrisとなりました。Nine Men's Morrisは、Nine Men's Morris(英) / Nine Mens Morris(英) / Mill(英) / Morris(英) / Merelles(仏) / Merrills(英) / Merels(西) / Muhle(独) / Molle(ノルウェイ)などとも呼ばれています。

Nine Men's Morrisの盤は、前述したようにエジプトの町Kurnaの寺院の屋根に彫られて(紀元前1500年ごろ)いた他、トロイの第一都市、アテネのアクロポリス、紀元1世紀ごろのセイロンの建物内でも見つかっています。

13世紀にカスティーリャ王 Alfonso Xが編纂した 'Libro de los juegos' (「ゲームの本」)には、Nine Men's Morrisに興じるプレイヤーたちと、ゲームの進行が分かる状態で上からみた盤の美しい絵と解説文(13世紀には印刷の技術はありませんでしたから、イラストも解説も手描きです)が載っています。Alfonso Xは、ダイスを使って遊ぶVariantも紹介しています。

Chessの世界チャンピオンで、Lascaの考案者であるEmanuel Laskerも、自著 Brettspiele der Volker(Berlin, 1931)のなかでMorrisについて書いています。

Morrisの仲間に共通のルール

ここでは、Morrisの仲間に共通(=もっとも一般的)のルールを紹介します。(各ゲームに特有のルールは、個別のページで説明します。) 各プレイヤーは3個(Three Men's Morrisなどの場合。ゲームによって4個、5個、6個 … 12個)の駒("men")をもち、盤上に駒のない状態でゲームをスタートします。

各プレイヤーは交互に、自駒を盤上の任意の交点に置いてゆきます。全ての自駒を盤上に配置し終わったら、次のターンから空いている隣の交点に移動させてゆきます。

1つの交点には、同時に2つ以上の駒は置くことができません。

プレイヤーは自駒を3つ、縦か横か斜めの直線で並べる(Millを作る)ことができたら、盤上の敵駒を1つ選んで捕獲し、盤上から取り去ることができます。取り去った駒は再利用できません。

敵の駒は、Millを形成していないものから選んで捕獲します。

パスはできません。

相手の駒を捕獲して2つ以下にするか、動けなくしたら勝ちです。 Three Men's Morrisとそのvariantsでは、縦横斜めのいずれかに直線で自駒を3つ、先に並べることができたほうが勝ちです。

SEE ALSO

Last-modified: 2014-08-23 (土) 17:49:46